ABOUT THE MOVIE

INTRODUCTION

『眉山-びざん-』、『ゼロの焦点』、『のぼうの城』などで日本アカデミー賞を受賞した名匠・犬童一心監督。これまでも『いぬのえいが』(「ポチは待っていた」)、『グーグーだって猫である』シリーズ、『猫は抱くもの』など動物をテーマにした作品を数多く発表してきた動物映画のレジェンドが、1匹の心優しい犬と、心に傷を負った1人の青年の絆を描き、新たな感動作を生み出した。脚本と原作は『黄泉がえり』、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞し、『キセキーあの日のソビトー』も手がけた斉藤ひろし。かつて自身の愛犬と過ごした優しい時間をエッセンスに、長年構想をあたためてきた本企画で、ついに犬童監督と初タッグ。日本アカデミー賞コンビが贈る“観るものすべての背中を、そっと押してくれる物語”が始動した。

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心優しい犬・ハウに寄り添うもう1人の主人公・民夫を演じるのは、『そして、バトンは渡された』、『あなたの番です 劇場版』など、話題作への出演が続く田中圭。コメディからシリアスまで硬軟自在に演じ分ける人気実力派俳優が、随所で天才的な演技力を見せつけるハウと本気で心を通わせ合い、ミラクルで愛おしい瞬間をスクリーンに焼き付ける。嘘が一切通じないハウの澄みきった瞳と、どんな目に遭っても人間を信じ続ける愛らしさとチャーミングさは、犬好きはもちろんそうでない者の心にも、温かな光を灯してくれるだろう。
田中はもちろんキャスト陣も犬好きかつ、実力派が揃った。生きることに不器用な民夫をそっと支える同僚の足立桃子に池田エライザ。他にも、野間口徹、渡辺真起子、モトーラ世理奈、深川麻衣、長澤樹、田中要次、利重剛、伊勢志摩、市川実和子、田畑智子、石橋蓮司、宮本信子―といった世代を超えた豪華な顔ぶれ。神様からのギフトのようなハウとの出会いが、彼らの人生に何をもたらすのか。すべての芝居を自力でやり切った、ハウの熱演にも注目したい。
全編のナレーションを務めるのは愛犬家・愛猫家として有名な、女優・石田ゆり子。動物への慈愛に満ちた優しいナレーションが、映画の感動をより一層深めてくれる。

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STORY

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婚約者にあっさりフラれ、人生最悪な時を迎えていた市役所職員・赤西民夫(田中圭)。
横浜で一人空虚な日々を送る彼は、上司からの勧めで、飼い主に捨てられて保護犬になってしまった真っ白な大型犬を飼うことになってしまう。
犬はワンと鳴けず「ハウッ」というかすれた声しか出せない。とびっきり人懐っこいこの犬を、民夫は“ハウ”と名付け、1人と1匹の優しくて温かい日々が始まった。
民夫にとって最初は戸惑うことも多かったハウとの暮らしだったが、何をするにもいつも一緒な“ふたり”の絆は次第に深まり、いつしかかけがえのない存在となっていった。
ハウと民夫の最高に幸せな時間はずっと続くと思っていたのだが…。

そんな時、突然ハウが姿を消す。
あらゆる手段を尽くしてハウを探す民夫だが、無情にも「ハウによく似た白い大型犬が事故死した」という情報がもたらされる。

しかし、横浜から遠く離れた北の地でハウは生きていた!
偶然のアクシデントが重なり、ハウは青森まで運ばれてしまったのだ。
ハウは、大好きな民夫の声を追い求め、「もう一度、君に会いたい」という一心で青森から横浜、798キロの道のりを目指す。民夫はハウがいないという現実に苦しみもがきながらも、少しずつ向き合おうとする。
民夫のそばで優しく寄り添う同僚の足立桃子(池田エライザ)の支えもあり、皆それぞれに悲しみを抱えながら生きていくことを学んでゆく。

一方、ハウは民夫を探して走る道中で、悩みや孤独、悲しみを抱えた人たちと出会う。
震災の風評被害に心を痛める女子中学生の麻衣(長澤樹)。愛する夫(石橋蓮司)を亡くし、ひとりで傘屋を営む老女・志津(宮本信子)。深刻なDV被害に遭い、修道院のシェルターに保護された若い女性・めぐみ(モトーラ世理奈)。彼女たちに寄り添い心を癒していく。

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CAST

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    田中 圭赤西民夫役

    1984年7月10日生まれ。東京都出身。2003年のドラマ「WATER BOYS」で山田孝之演じる主人公の親友として注目を集め、08年公開の映画『凍える鏡』で初の主演を務め、09年放送の連続ドラマ「子育てプレイ」と、同じく4月に放送されたドラマ「ホームレス中学生2」でテレビドラマ初主演。18年の主演ドラマ「おっさんずラブ」で大ブレイク。主な出演作に、『相棒シリーズ X DAY』(13)、『びったれ!!!』(15)、『スマホを落としただけなのに』(18)、『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』(19)、『mellow』(20)、『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』『総理の夫』『そして、バトンは渡された』『あなたの番です 劇場版』(21)、『女子高生に殺されたい』(22)などがある。

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    池田エライザ足立桃子役

    1996年4月16日生まれ。福岡県出身。2011年公開の映画『高校デビュー』で映画デビュー。女優業にとどまらず、映画監督、歌手、カメラマンなど幅広いジャンルで活躍。主な出演作に、『ルームロンダリング』『SUNNY 強い気持ち・強い愛』『億男』(18)、『貞子』(19)、『一度死んでみた』(20)、『騙し絵の牙』(21)、『真夜中乙女戦争』(22)などがある。

民夫を優しく見守り支える人々

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    ベックハウ役

    2020年4月生まれ。撮影当時、1歳4ヶ月、体高85cm、体重35キロ。映画初出演ながら、ドックトレーナーの宮忠臣指導の下、本作のためにトレーニングを重ね撮影に挑み、約1ヶ月半の撮影を難なくこなした。初出演とは思えない、堂々たる演技が随所に見られる。

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    野間口 徹鍋島史郎役

    1973年10月11日生まれ。福岡県出身。コントユニット「親族代表」のメンバー。 TVドラマや映画に多数出演。犬童監督作品には『ゼロの焦点』(09)以来2度目の出演。主な出演作に、『シン・ゴジラ』『海賊とよばれた男』(16)、『キセキーあの日のソビトー』(17)、『響ーHIBIKIー』(18)、『AI 崩壊』『きみの瞳が問いかけている』『461個のおべんとう』『サイレント・トーキョー』(20)、『夏への扉ーキミのいる未来へー』『あなたの番です 劇場版』(21)などがある。

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    渡辺真起子鍋島麗子役

    1968年9月14日生まれ。東京都出身。88年『バカヤロー! 私、怒ってます』で女優デビュー。『37セカンズ』『浅田家!』(20)では、日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞助演女優賞を受賞。主な出演作に、『浅田家!』(20)『護られなかった者たちへ』(21) 『真夜中乙女戦争』(22)など。公開待機作として、『ケイコ 目を澄ませて』(22年公開予定) 『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(23年公開予定)などがある。

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ハウと出会い少しだけ心癒される人々

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    長澤 樹朝倉麻衣役

    2005年10月24日生まれ。静岡県出身。20年公開の『破壊の日』で映画初出演。21年公開の『光を追いかけて』ではヒロインを務めた。主な出演作に、短編映画『卵と彩子』(20)、ドラマ「青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-」(21/関西テレビ)、「息をひそめて」(21/Hulu)「世にも奇妙な君物語」(21/WOWOW)、「神木隆之介の撮休」(22/WOWOW)など。23年には主演映画『愛のゆくえ』の公開が控えている。

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    モトーラ世理奈森下めぐみ役

    1998年10月9日生まれ。東京都出身。雑誌「装苑」モデル。2018年、映画『少女邂逅』で映画デビュー。主な出演作に、『21世紀の女の子』『おいしい家族』『ブラック校則』(19)『風の電話』『恋恋豆花』『タイトル、拒絶』(20)などがある。2022年は、『ホリックxxxHOLiC』(4/29公開)、『異動辞令は音楽隊!』(22年8月26日公開)などがある。

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    石橋蓮司関根次郎役

    1941年8月9日生まれ。東京都出身。『ふろたき大将』(54)の主役に抜擢され映画デビュー。『浪人街 RONINGAI』『われに撃つ用意あり READY TO SHOOT』(90)で第14回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。主な出演作に、『孤狼の血』(18)、『キングダム』(19)、『犬鳴村』『一度も撃ってません』(20)『大コメ騒動』『妖怪大戦争 ガーディアンズ』『99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE』(21)など、公開待機作として、『破戒』(7/8日公開予定)がある。

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    宮本信子関根志津役

    1945年3月27日生まれ。北海道出身。1963年文学座付属演劇研究所、1964年劇団青芸在籍時に別役実作「三日月の影」で初舞台。1988年『マルサの女』ではシカゴ国際映画祭最優秀主演女優賞、第11回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、第61回キネマ旬報主演女優賞など受賞。主な出演映画には『STAND BY MEドラえもん 2』(20/声の出演)、『キネマの神様』(21)など。公開待機作に主演を務める『メタモルフォーゼの縁側』(2022年6月17日公開予定)がある。

ハウと民夫の物語を優しく包み込む声の出演

  • 石田ゆり子

    1969年10月3日生まれ。東京都出身。「海の群星」(88/NHK)でデビュー。森田芳光監督『悲しい色やねん』(88)で映画初出演。以降、ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍。『北の零年』(05)では日本アカデミー賞優秀助演女優賞。主な出演作に、『望み』『サイレント・トーキョー』(20)『いのちの停車場』(21)がある。公開待機作には『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(2023年公開予定)が控えている。

STAFF

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    監督・脚本犬童一心

    1960年6月24日生まれ。東京都出身。長編映画監督デビューである『二人が喋ってる。』(97)で、サンダンスフィルムフェスティバル in 東京でグランプリ、日本映画監督協会新人賞を受賞。その後も『眉山 -びざん-』(07)、『ゼロの焦点』(09)、『のぼうの城』(12)で、日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞。主な監督作に、『ジョゼと虎と魚たち』(03)、『メゾン・ド・ヒミコ』、『いぬのえいが』(05)、『グーグーだって猫である』(08)、『猫は抱くもの』(18)、『最高の人生の見つけ方』(19)『名付けようのない踊り』(22)などがある。

    COMMENT

    「ハウ」は神さまからの贈り物。その旅の中でいくつもの傷ついた心を見つけ寄り添っていく。どんな時も人を信じきる在り方、そのイノセントな魂に心揺さぶられます。毎日撮影をしながら、その瞳の輝きに何度もグッときてしまいました。
    「ハウ」は、今こそ必要な、他人を思いやる想像力が姿を現したかのようです。きっと、今一番望まれているものがそこに見えて来ます。

  • 原作・脚本斉藤ひろし

    1959年生まれ。東京都出身。91年公開の『遊びの時間は終わらない』で劇場用映画の脚本家デビュー。2000年、シッチェス・カタロニア国際映画祭において『秘密』で最優秀脚本賞を受賞。さらに、『黄泉がえり』(04)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(18)で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞。主な代表作に『チームバチスタの栄光』(08)、『風に立つライオン』(15)、『キセキーあの日のソビトー』(17)、『老後の資金がありません!』(21)などがある。

    COMMENT

    子供のころ、我が家に一匹の野良犬が迷い込み、そのまま家族の一員となりました。 犬は友であり、私の庇護者でもありました。締め切りに追われ、筆も進まぬまま、愛犬と過ごした日々を思い出していたある夜、 この物語が降りてきました。 犬が私たちに示してくれる愛と友情の深さは理解不能なまでに無限大です。きみ、いったい、何者なの?わたしはずっとこの不思議な存在を小説にしたいと思っていました。 人間の都合で声を失った犬が、傷ついた人々に生きる勇気を与えてくれるお話。 そんな物語に小池賢太郎プロデューサーが共感してくださり、犬童一心監督の手で映像化されることとなりました。犬童監督は作家として無闇に妥協迎合しない厳しさで創作にのぞみ、 なおかつそれが自然と良質なエンタテインメントを生み出してしまうという、 映画に愛された人です。みなさんに、この作品を観て陽だまりのような温かさを感じていただけたら幸いです。

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  • ドッグトレーナー宮 忠臣

    1945年1月25日生まれ。警察犬の訓練を行う訓練士を経て、本格的なドッグトレーナーに。『南極物語』(83)でタロ・ジロの訓練を行ったのを機に、映像の仕事を中心にするため、北海道へ。『ハチ公物語』(87)、『クイール』(04)、『マリと子犬の物語』(07)、『犬と私の10の約束』(08)など数多くの動物映画をサポート。そして、これまでの映画界の功績が認められ、第32回日本アカデミー賞協会特別賞を受賞。

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MUSIC

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主題歌

GReeeeN「味方」(ユニバーサルミュージック)

本作のために書き下ろしたオリジナル曲「味方」。作品に寄り添い、より一層の爽やかな感動を与えてくれるGReeeeNの魅力が最大限に詰まった最高の楽曲が完成した。

HIDE、navi、92、SOHの男性4人組、福島県で結成されたボーカルグループ。メンバー全員が歯科医師免許を持ち、医療との両立のため顔を伏せて活動中。『愛唄』『キセキ』『遥か』『オレンジ』等、デビュー以来数々のヒット曲を生み出す。
『キセキ』は今も日本国内においてもっとも多くダウンロード販売されたシングルとしてギネス記録を持っている。また、楽曲だけでなく、GReeeeNを題材にした書籍「それってキセキ〜GReeeeNの物語〜」(著・小松成美)や、映画『キセキ-あの日のソビト-』(松坂桃李・菅田将暉ダブル主演)の大ヒットによりその”生き方”にも注目が集まっている。デビュー10周年を迎えた2017年1月には、さいたまスーパーアリーナ公演「あっ、リーナ、ども。はじめまして。『クリビツテンギョウ!?ル~デル~デ♪』」を行い16,000人を動員するなど、ライブツアーも毎年、数万人規模の動員となっている。(2020年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため実施なし)2019年9月には初の海外公演となる中国・上海公演を開催し、盛況のうちに終了した。2020年はNHK 連続テレビ小説「エール」の主題歌を担当。2021年は日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)主題歌を担当。同年12月、アルバム「ベイビートゥース」発売。
公式サイト:http://greeeen.co.jp 
公式Twitter:https://twitter.com/ganso_greeeen

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